2020/09/22

評伝「三島由紀夫」(熊野純彦著)の紹介を終えて ~ 山田律子

 RBCでの本の紹介を終えて 2020年9月18日

 今年は三島由紀夫没後50年の年ですから、あの日20代の真ん中にいた私(山田)は多くの三島由紀夫読者の何万分一の読み手でしかないにしてもある種の感慨をもって臨みました。プレゼンは一時間でしたので、本著から 「新潮社」の三島由紀夫の担当編集者であった小島千加子氏の昭和45年11月25日(三島自決)の前日、当日、翌日の動きと感慨、そして三島由紀夫の最後の大作「豊饒の海」の概略をお伝えし、熊野氏が「三島由紀夫の生涯でおそらくは最高の美文である」と書かれている「豊饒の海・第4巻・天人五衰」の終末文を読みあげました。

 また本著では三島と多くの文筆家の接点も語られていますが、今回は太宰治、川端康成、浅田次郎についてほんの少し触れさせて貰いました。私にとってとても意義ある時間でした。