2023/02/19

2023/1月、2月 RBCの感想 ~ 山田 律子

 2月18日のミナクールサタデーサロン開催にあたっては、ご協力ありがとうございました。ほっとして1月と2月のRBCの発表の御礼と感想を述べます。

 1月は岡本さんでした。私は困った時の岡本さん頼みと思っているのですが、まさに今回も12月からグタグタとストレスを抱えていた私にとって、ちっちゃな島にがっちり腰掛けて周囲を眺め、全てを承知している鬼のばぁちゃん、救世主でした。今も脳裏にくっきりと残ります。いつの日かあのばぁちゃんとお茶したい、でも食われちゃうかな、それならそれでいいもん。 

 2月の担当は星野さん。 五木寛之は大作家だから近づけないと思い続けてきたのですが、今回星野さんが読んでくださった随筆、1943年生まれの私は切なく身に迫りました。敗戦の後の人々の困難は、身近なものでしたから。淡々と読まれる星野さんも私も同い年です。星野さん、長生きしましょうねと私は心底思っております・・・

2023/2/14 RBC活動報告 ~ 石井くみ子

 2/14のRBCの内容をお伝え致します。

プレゼンター:星野 一博さん
今回は五木寛之のエッセイ4冊を紹介されました。書名は下記の通りです。
①『運命の足音』幻冬舎 2002年  ②『林住期』 幻冬舎 2007年  ③『人間の運命』東京書籍 2009年  ④『退屈のすすめ』KADOKAWA/中経出版 2013年

星野さんは今回は前述の4冊の中から、著者の「書かなければ死ねない」という気迫を感じて読むことにしたという、著者本人の戦争体験…家族4人で暮らす朝鮮半島で終戦をむかえ、ソ連軍が侵攻してきて間もなく母が病死、父と幼い弟妹と12才の著者は朝鮮半島の平壌から脱出を試み、引き上げ船で日本に辿り着くが…との部分を各本の中から抜粋して読んでくださいました。静かなのに著者の心情が伝わる読みと説明でした。
今まで全く知らなかった五木寛之の本から戦争の悲惨さを考える、内容の濃い読書会だったと思いました。


2023/2/10 響遊 活動報告 ~ 岡本実千世

 2/10の響遊の内容をお伝えします

 📖 紹介された作品   ※発表順、敬称略

■ 山 田: 『寿町のひとびと』 山田清機(朝日新聞出版)2020.10 

🔼 引き続き、ここで生きる多様な人々の生き方に、文学とは別の魅力を感じながら読み進めています。

■ 岡 本 : ①「クリスマスのプレゼント」すみ そうた(帯広市立光南小校2年)『サイロ』児童詩誌 サイロの会 No.758(2023.2) 所収 ② 『なきすぎては いけない』内田麟太郎 作、たかす かずみ絵(岩崎書店)2009.5

①クリスマスの朝、枕の下にミカンを発見した驚きの詩!! ママ素敵❤  ②おじいさんから孫へ、「いのち」を伝える あたたかなメッセージ絵本

山 本: 『ぼくたちは まだ出逢っていない』 八束澄子(ポプラ社)2022.10

🔼 京都で金継ぎの器と出遭う中学生女子の物語。イラスト綺麗!

高 橋: 『華岡青洲の妻』 有吉佐和子(新潮文庫)2010.6

🔼  全身麻酔による世界初の乳がん手術の際の嫁姑の確執を描く小説。

上村: ①『読むだけでぐっすり眠れる52の話』 キャスリン・ニコライ(かんき出版)20201.12 ②『父の生きる』伊藤比呂美(光文社)

🔼 ①「思わずジャケ買い」の素敵な表紙(ブルー系で癒やされます。)② アメリカ↔熊本、遠距離介護の記録。愛を感じます。

石 井: ①「数ならぬ日に」塔和子(70代後半の作)

②「ふりつむ」永瀬清子(1948年発表の詩) 『詩と出会う詩と生きる』若松英輔 著(NHK出版)2019.7 から2編 朗読

🔼 言葉と人との関わりや詩に込められた想いを探り、様々な分野の人の言葉(和歌や俳句を含め)から多数の詩を紹介している。

池 川: 『バカと無知』 橘玲(新潮文庫)2022.10

🔼 「バカは、自分がバカであることに気づいていない。」びっくり発言ですが、統計や研究データで真面目な論証を試みていて説得力あり。近ごろ話題の回転寿司事件や学校教育についての話題も出て、盛り上がりました。


2023/02/05

夢が実現しました 〜 平家物語音読・琵琶演奏会を終えて  山田律子

 夢が実現しました。「平家物語」を読む者なら必ず「琵琶」を聴きたいと願います。それが実現しました。

メンバーの豊島さんのご紹介で「畠山錦香先生」をお迎えすることができました。向陽台会場もまちライブラリー会場もメンバーの外に市民の方も来場されて、いつもの倍以上の参加者を得ました。演奏してくださったのは「物語の冒頭部」「敦盛の最期」「俊寛の足摺」でした。平家は音読してしていてもつい感情が入るのですが、琵琶の響きがいっそう平家の世界に誘います。とくに「俊寛の足摺」は本当に素晴らしかった。私は日頃「敦盛の最期」に気持ちが入り込むのですが、演奏を聴きますと「俊寛」にはまいりました。琵琶の響きに揺さぶられました。「冒頭部、俊寛、敦盛」が物語の順番なのですが、「俊寛」を最後に奏でられた意図に納得しました。すごかった。

 そして琵琶の演奏で色々な「物語、話」を聴くことができることも教えていただきました。ついこの間の読書会での岡本さん「物語語り」を大変面白く拝聴したのですが、琵琶の演奏と合わせ聴くことができたら、何倍も面白いことと思いました。いつかそんなことができたならと思ったり、今後も畠山先生にたくさん学ばせて頂きたいと願いました。ありがとうございました。        山田律子

2023/02/03

2023/1/20, 21 平家物語音読・琵琶演奏会 活動報告

1月20日(金)、21日(土)の両日で平家物語の音読・琵琶演奏会のイベントを開催しました。普段なかなか聴くことのできない琵琶の生演奏。披露してくださったのは、千歳在住の琵琶奏者 畠山錦香先生です。琵琶の音色に乗せて語られる物語は厳かで趣深く、幽玄な世界に惹き込まれました。また琵琶という楽器の美しさにも魅了されました。畠山先生、ご参加頂いた皆さま、ありがとうございました。

平家物語音読:「祇園精舎」、「足摺」

琵琶演奏:「祇園精舎・須磨の敦盛」、「俊寛」、さつま琵琶の起源と演奏スタイルについての説明